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2050 第2章 4月1日(給湯室)

  09, 2017 16:20
2050 第2章 4月1日(給湯室)


「ねぇ、真理!聞いてるの?」
25階建ての高層ビルにある給湯室で同僚の斉藤めぐみに話し掛けられて高梨は我に帰った。
ここは高梨の勤める19階にある会社のオフィースなのだ。白のブラースにピンクのベスト
とタイトスカートに身を包んだ高梨真理は9時に出社し給湯室でポットにお湯を入れている
ところであったのだ。
「ぼーっとしていると、火傷するわよ(笑)」
斉藤ゆきは半分からかうように真理に話し掛けて来る。


朝、目を覚ますと高梨は見知らぬ部屋で寝ていたのだ。窓はピンクに淡い色の花柄で埋め尽
くされたカーテンで遮られていて外の風景は見えなかった。部屋の中を見回すと壁には可愛
い女の子の絵と風景画が掛けられている。小さい整理タンスに女性物の小さな洋服がハンガ
ーに吊るされている。その横にはドレッサーが置かれ上には洒落た小さなガラス瓶に入った
化粧品がところ狭しと並べられていた。
(どこだ?ここは・・・・)
ベットに起き上がると長い髪が彼の頬に触れた。まぎれも無く自分の髪の毛である。髪を手
に取ろうとすると、こんどは白い小さな手が目に入ってきた。指の先は奇麗にマニュキュア
された長い爪が形良く伸びている。
(なんだ?これは・・・・)
マジマジと自分の身体を眺めてみると全体的にゆとりのあるスヌーピーのバジャマを着てい
るのである。しかし、胸のところだけは膨らみのあるバストが内部からパシャマを盛り上げ
少し窮屈な状態であった。バストに手を当てると感触が伝わってくる。
(ここは・・・・・、僕は・・・・)
しばらく呆然としていた高梨であったが、状況を思い出してきた。
そう、高梨は部長の山崎と一緒にVRstudioのダイブ室でバーチャル体験をしているのであ
った。
(本当にリアルだなぁ)
再びバストを触わってみた高梨は少し強く乳首を摘んでみた。
(イタッ!本当にリアルだな。まるで現実の世界みたいだ)
下半身の状態が気になった高梨は毛布を捲りあげてみた。すると履いていると思ったパジャ
マのズボンはなく透き通る肌に小さなパンティーが大事な部分を心もとなく覆っていただけ
である。男性にあるべき膨らみはどこにもない。恐る恐るパンティーを長い爪の指で摘まん
で中を覗いたが薄い茂みがあるだけで男性のシンボルはやはりどこにも無かった。

しばらくの間、呆然としていると、この世界での作られた記憶が頭の中に浮き上がって来た。
この世界では「真理」と言う名前で東京にある生命保険会社に勤める22歳のOLであった。
(へーっ、こんな記憶まで設定されているのか。本格的だな)
思い出そうとすると次から次へと記憶が湧き出て来るのである。10分もすると、この部屋
の事はすみから隅までわかっていた。
(確か・・・体験は1時間だったかな、笑)
そう思うと高梨は少し大胆になって来てベットから出て立ち上がった。
いつもより視野が低く天井が高く見える。洗面所に行き顔を洗い歯を磨きながマジマジと自
分の顔を眺める。目は二重で大きく鼻はさほど高くは無いがツンと奇麗なカーブを描いてい
る唇は薄めではあるが大きな方であろう。
(こんな美人だったら女性もいいなぁ。僕だったらほっとかない・・・)
シャワーを浴びて、用意されていた下着をつけた。以前の高梨であったら興奮して男性自身
を勃起させていたことだろう。しかし、今の高梨には大きくすべきモノがないのである。
だがそれだけでは無かった不思議なことに下着姿の裸体を見ても少しも興奮しないのである。
奇麗だとは思うのだが男性が想像し感じるような興奮は起こらないのである。

いつまでも眺めていてもしょうがないので衣服を身に着けドレッサーの前に座った。
化粧水を手にとりパシャパシャと顔に浸ける。知らないはずの化粧品を次から次へと取り替
えながらメイクアップを進める。アイシャドーやルージュも身につけた衣服の色や形を意識
しながら選んでおり、頭の中には今日履いていく靴まで浮かんでいるのである。
一通りの身支度が済むと何故か時間が気になりだした。時計を見ると8時少し前であった。
「あっ、早くしないと遅刻しちゃう」
紛れもない女性の声であった。透き通るような優しい声であった。
(あははは・・)
1時間のバーチャル体験であることを思い出した高梨は遅刻することを気にしている自分が
なんとなくおかしくなったのである。その時、電話ベルが突然鳴り出した。

「はい、もしもし高梨です」
恐る恐る高梨は電話に出たのだが相手はすぐに話そうとしない。しばらくすると男性の声で
少し躊躇するように声が聞こえてきた。
「山崎優子です」
男性の声で優子と名乗っているのも変なのだが高梨にはそれが部長の山崎であることがすぐ
にわかった。自分が女性の声なのだから部長は男性の声になっているのも理解出来たのだ。
「高梨君だろ?」
「はい、部長ですよね?このバーチャル装置は良く出来てますね」
「ああ」
すっかり部長は男性言葉を使っている。
「今、部長は男性なんですね、笑」
「私は二日前に、ここに来たからな。」
「はじめは変な言葉使いのような気がしてたんだが、今はこの方がしっくりくる」
「二日前ですか?一緒にダイブしたはずですよね・・」
部長の言ってることが呑み込めないでいた高梨を察したのか電話の向こうで山崎が答えた。
「向こうの世界での一時間はこちらの世界の1年に相当するんだ」
「少しのダイブのズレが二日間になったようだ」
「・・・・・・・」
高梨は一瞬声が出なかった。
「じゃ、僕は一年間、女性として生活するんですか?」
「そういうことになるな」
「そんなぁ!」
唖然とている僕に向かって部長は話を続けた。
「とりあえず、逢って話をしよう」
「分かってると思うが君は高梨真理として私と同じ会社に勤めている設定だから」
「いつも通り会社に来なさい」
「この恰好でですか?」
「すぐに順応するはずだよ。会社で待っているから。それではまた」
言うだけ言うと部長は電話を切ってしまった。しばらく考えていた高梨ではあるが時計を
見ると8時を少し回っていた。早く家を出ないと遅刻してしまう!という気持ちが焦りと
なって大きくなってきた。高梨は決めていた靴を履いて足早に家を後にした。

家を足早に出た高梨は迷うことなく最寄りの駅に向かい、電車に乗り、高梨の勤める会社に
辿り着いたのである。会社に着くまで略一時間の間にこちらの世界の設定は全て現実のも
のとして記憶の中に焼き付けられていた。フロアーの光景から女子更衣室や女子トイレの
中や同僚の顔までが叩き込まれていた。高梨は遅刻寸前に会社に着くと真っ先に女子更衣
室に入り、ピンクの制服に着替え給湯室に向かったのである。
(今日はお茶当番だったわ)
「ごめ~ん!めぐみ」
振り向いためぐみは笑いながら
「遅いぞぅ!真理」
と言いながらめぐみは真理のお尻を軽く叩いた。


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